トーマス・ルフ新刊写真集
『JPEGS』
ミサイルの発射、攻撃による爆破シーンなどのハードなものから、川のせせらぎや草原などの自然風景までのあらゆるシーンを拡大してモザイク写真に仕上げている作品。
縦がほぼ40センチある大判写真集を離れて見ると普通に撮影された写真のように見えるでしょうが、一歩一歩近付くとフォトショップで写真を拡大し過ぎて荒いドットの画像になる感じを味わえる。本来そうやって楽しむものではないですが、おもわずやってしまいました。
さすがはトーマス・ルフの作品、単なる粗い画像写真ではない。どの写真もカッコよく、デジタル技術を再構築する加工などデジタル写真の使い方がおもしろい。
トーマス・ルフはデュッセルドルフ美術アカデミーでベッヒャーから写真を学んだ一人であり、表現方法として写真を使用するドイツの代表的コンセプチュアルアーティスト。