君は、“ 世界で一番美しい ・・・ ”
『世界で一番美しいイカとタコの図鑑』
イカをはじめとする頭足類の、奇妙で美しい姿と生物としての魅力を伝える写真図鑑。
大きさ、カタチ、色、生態の魅力を美しい生態写真と詳しい解説で紹介。
[超特大の特別付録]
ダイオウイカの魚拓ならぬ、超リアルなカラー[イカ拓]付き
オーストラリアコウイカ(コウイカ科)
オーストラリアの南半分、西はシャーク湾以南、東はブリスベンからタスマニア沿岸にかけて、およびニューカレドニアの南部沿岸に分布。水深100mほどの岩礁域、砂地や砂泥底(さでいてい)の藻場(もば)などに生息。外套長(がいとうちょう:胴体の長さ)50cm、体重は10.5kgにおよび、コウイカ類の中では世界最大級。体は通常、緑色または黄色を帯びた茶褐色。眼の上に、2列になった葉のような形の突起が3つあります。主に魚や甲殻類(こうかくるい:エビやカニの仲間)を食べるほか、死んだ魚まで食べる大食漢として知られます。
マダコ科の一種の幼体(マダコ科)
全長4cmほどの透明な体に、赤や黄色の大小の色素胞(しきそほう)が並んでいるマダコ科の幼体。腕には赤褐色のしま模様がほぼ等間隔に並んでおり、眼の上部にわずかな突起が見られます。写真はフィリピンで撮影されたもので、種類としてはWunderpus 属かAbdopus属だと考えられます。タコの幼体は中層を漂いながら分散し、餌となる小さな甲殻類(こうかくるい:エビやカニの仲間)の幼生などを捕えたり、魚などの捕食者が寝ている夜の時間には、暗闇に紛れながら自分の棲みやすい場所を探し、よい場所にたどりつくと、そこに着底して底生生活へと移ります。