精力的に作品を発表し続ける石内都の新刊写真集
『One Days』
窓辺でゆれるカーテン、透ける光、赤い花、壁に映る影、部屋に洩れる太陽光。光と影の表現が心地いい写真集。
今年の春に発売された、被爆遺品を撮影した写真集
『ひろしま』は、遺品のひとつひつが美しく可憐であり、だからこそ闇の部分がより酷くリアルに表現されていた。
『ひろしま』を撮り終えた石内都が「パワーのあるモノを撮るには、とてもパワーが必要」と汗を流しながらインタビューに答えていたのが印象的でした。
今回の
『One Days』は大きなエネルギーを注ぐタイプではなく、平坦な気持ちでカメラに向かったであろう写真。石内都の心の奥深さ、表現力の幅の広さを改めて実感させられます。