
技巧の限りを尽くし、侘び寂びのある慎ましい情緒ある庭園と建物。この簡素な美意識は、「日本美の極致」と讃えられてきた桂離宮。
満月の夜に桂離宮内から空を見上げて月見酒を楽しみたい。
ま、月見酒はともかく、そもそも月を愛でるに適した月の名所に建てられた桂離宮でありながら、その醍醐味を味わえる人は少ない。
写真家 三好和義が満月の夜に撮影した写真集
『月の桂離宮』。こちらはDVDがついていますので、自宅で
『月の桂離宮』を観ながらの月見酒はいかがでしょう。

あの〈桂離宮の発見者〉とされるドイツの建築家ブルーノ・タウトも観たであろう景色が味わえるハズです。ブルーノ・タウトは1933年5月、日本を訪れ、そのまま亡命。翌年
『ニッポン』を刊行して簡素な日本の美の象徴として桂離宮を絶讃。桂離宮に限らず、日本の伝統美、日本意匠の美しさを日本人として再認識しておきたいです。